面接・採用で、採ってはいけない人 事例集<4>
採ってはいけない人=転職を繰り返している人物
自己アピールを鵜呑みにしてはならない
採用活動とは『良い人材を取る活動』ではなく、『入れてはいけない人材を入れさせない活動』いという発想が大切です。1回や2回の面接で何がわかるのでしょうか。応募者も必死に自分を良く見せようとします。
採用面接時の応募者の自己アピールは『自己評価』であったり『世迷言』なので、その真否について確認する質問を投げかけ続けることが重要です。
「採ってはいけない人」を見極めるのは、ホントに難しいですね。
中小企業では、即戦力募集と銘打って中途採用を中心に人員補充されていますが、ここで注意すべきは『転職を繰り返している人物』です。
転職を繰り返している人物で『入れてはいけない人材』かどうかを見抜く方法としてお勧めしたいのが、面接時に職歴について、一つひとつていねいに質問することです。
「何だ、そんなことか・・・」とおっしゃらないで下さい。
私が実践している確認法は、
「前の会社はどういった理由で入社したのか?」
「そこでどんな仕事を行い、何を会社から評価されたのか? また、何が評価されなかったのか? できるだけ客観的な数字を用いて説明してほしい」
「そして、どんな理由で退職したのか?」
を履歴書に書かれている1社ずつ、ていねいにかつ、しつこく確認していくのです。
自己アピールの嘘を見抜く
聞き取りの中で、曖昧な答えや抽象的な答えが出てきたら、すかさず突っ込みを入れます。
「あなたは今、〇〇と答えてくれたが、素人の私にもわかるようにもう少し具体的に聞かせて欲しい」という具合です。
「採ってはいけない人」を見極めるのは、ホントに難しいですね。
ここで本当に実績を上げてきた人は、スラスラと答えられます。そうでない人は抽象論に徹するか、思考が止まって黙ってしまいます。
そして最後に、「ここに書かれてある職歴ですべてですね」と質問することも忘れずに。
問題をおこして退職する人物の中には、職歴をごまかす輩もいるからです。
「採ってはいけない人」を見極めるのは、ホントに難しいですね。
このような質問面接を行えば、真の実績を確認できるだけでなく、「この会社は入社後の労務管理も厳しそうだ」という印象を与えることができます。
そうすると『入れてはいけない人材』は、「嘘がバレたら大変な事になる」「やさしく面談してくれて、上手くごまかせた会社に就職しよう」となります。
そうです。結果的に『入れてはいけない人材』のほうから、御社を避けてくれるのです。
入れてはいけない人材を入れさせない意識で、冷静に見抜く
- 今まで雄弁に語っていた応募者が前職の入社理由を尋ねた瞬間に黙ってしまった。
- 退職理由を具体的に聞き取っていくと、病気が原因で退職しており、現在も通院中であることがわかった。
- 「これはプライバシーの侵害だ」と逆切れされた。
- 積極性があると自己主張していたが、よくよく質問すると単なる我がままな性格ではないかと思えてきた。
- 時には面接途中で、「体調が優れないので・・・」と応募者が帰ってしまった。
これらは、私が経験した実例です。すべて不採用の人材です。
「採ってはいけない人」を見極めるのは、ホントに難しいですね。
ここで上げた実例は、すばらしい学歴と職歴をお持ちで、第一印象も良かった方々です。
しかし、職歴に関する質問を投げ続けるにしたがって、だんだん表情がこわばり、早くこの場から立ち去りたいという雰囲気が、ありありと伝わってきました。
「採ってはいけない人」を見極めるのは、ホントに難しいですね。
優秀な人材は、なかなか労働市場には出てきません。なぜなら、優秀な人材は、失業保険をもらう前に転職先が決まっていることが多いからです。
「採ってはいけない人」を見極めるのは、ホントに難しいですね。
そこで、企業は『入れてはいけない人材を入れさせない』という意識で、採用活動を行うことで、冷静に応募者の能力・性格を確認できるのではないでしょうか。
「採ってはいけない人」を見極めるのは、ホントに難しいですね。